小規模農家の米づくりを九州からお届けします。

九州の山間地で、米づくりをしています。その中で色々な出来事や田舎ならではの情報を発信します。

2019年も”しっかり米づくり”近況報告

 

2019年産の早期水稲コシヒカリ”近況報告

久しぶりの兼業農家の米づくり投稿です。2011年に始めてブログを立ち上げて8年が経ちました。この間色々なことがありました。

 

まず、ブログスタートの時はサラリーマンで、「兼業で父と米づくりに頑張ります」と題してブログを書きましたが、今はサラリーマンも退職して小規模な専業農家になりました。

 

小規模な専業農家って”どんな農家なの”って思いませんか。普通専業農家は大規模な面積で農作物を栽培しているイメージですね。私の場合、面積5反(50a)の早期水稲コシヒカリ”の栽培です。他には仕事をやっていいないので、まあ専業農家かと自分で思っているところです。

 

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2019年産の”コシヒカリ”作柄

 2019年産の早期水稲コシヒカリ”農機具の更新問題

今年も例年のように、2018年の米の収穫後に稲わらのすき込みや雑草を堆肥化した有機物の投入を行って、土づくりを行ってきた水田に4月12日に田植えを行い水管理や追肥、病害虫の観察と必要に応じた防除を行い収穫を終了しました。2011年の時と比べると田植と収穫作業を委託するようになりました。

 

その理由は、第1番に機械が古くなり使えなくなったことです。じゃあ、新しく購入したらと思われますが、農業機械も高価で5反ぐらいの栽培面積や現在の販売金額では機械代の回収もなかなかできません。田植え機が約50万、コンバインが約200万、合計の250万とすると、水稲の販売金額30万程度で肥料・農薬代やライスセンター使用料を差し引くと15万残って、そのお金で機械代を支払っていっても16年かかります。16年の間にはもうその機械は更新の時期を迎えてしまい機械にお金をすべて取られるようなものです。

 

お米の価格が以前のように、30k玄米で10,000円にでもなるようであれば規模拡大して機械の購入も検討できるかと思いますが、我が家の経営状況では到底無理ですね。

 

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ちょっと、暗い話になりましたが、それでも米づくりは自分の体が動く限りやっていきたいと思っています。

 

2019年産の早期水稲コシヒカリ”栽培歴

今年の栽培歴は、田植えを4月12日行いまして、その後の管理としていつものように雑草対策を定期的に行いました。雑草は、刈っても刈っても勢いよく出てきますね、次に5月15日に肥料の追肥を行いました。2011年の栽培方法と変わらず元肥少しで出穂前55日思いきって追肥をします。とは言っても、反にオール10(NPK肥料の三要素が10%)を20k程度の追肥です。私にはこの栽培方法合っているなあとつくづく思っています。

 

7月10日にカメムシの生息が観察できたので農薬の散布を実施しました。2回目の防除を7月17日に行い農薬の散布はこれで終了でした。今年は、カメムシも少ない状況でしたの防除も少なく済んで安心しました。

 

8月9日にコンバインによる収穫作業を行い1日で収穫作業は終了でした。 

兼業農家の米づくり”コシヒカリ”収穫にホッとして農作業で疲れました。

今年の水稲の収穫も終わり、土づくりの時期となりました。今年の作柄は収量・品質ともに最高でした。品質では、JA出荷米1等米、収量は、総収量を面積で除して計算します。

 

今年の米の作況と来年の米づくりに向けた土づくり

具体的には、反収550K(当地の平均反収420K)、品質1等米というこで私が作付を初めてこんなに良かったのは初めてでした。そこで、土にお礼の意味をこめて稲わらの鋤きこみやたい肥の散布など行います。

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土づくり

稲わらは、その田んぼでとれた稲わら全部を土に返します。本来ならば、稲わらは堆肥にして田んぼに返すのがいいのでしょうが、省力化のため秋に稲わらを鋤き込んでしまいます。

 

その後、1月に牛糞堆肥を1.0t/10a当たり散布して腐熟度を上げて土づくりを行います。

 

わらを切るカッターの修理

最初の作業は、掛け干しにしていた稲わらをカッターで細かく切断します。(カッターとは、牧草や稲わら等1m程度ものを(まだ長いのもあり)を15㎝程度に細かく裁断する機械)ところが、カッターという機械が古くうまく動きませんでした。やがて10年ぐらいは使っていたのでそろそろ更新時期かなあと思いました。

 

今回は、JAの修理屋さんに見てもらったら動いたので良かったです。原因は駆動ベルトの滑りが発生し負荷がかかると歯車が回らなくなっていました。そのベルトの調整を行い動くようになりました。

 

作業は、稲わらの束をガンガンカッター抛り込んでいきます。そうすると15cmぐらいに切断されて吹き出されます。この作業を2時間ほど行い終了しました。

 

そういうことで、今年のコシヒカリの収穫も終わってホッとして、今日の農作業を行って疲れました。

 

収穫後の温泉旅行

ところで、年末の職場の慰安旅行で12月9日〜10日一泊二日で黒川温泉に行ってきます。男女合わせて12名の団体になります。私にとっては、職場と今年の米づくりの慰安旅行の二つの意味を持つ旅行です。

 

黒川温泉も3年ぐらい行っていないので、久しぶりの黒川温泉とっても嬉しいです。露天風呂が多いのも有名ですね。黒川温泉名物の入湯手形で露天風呂めぐりしてきます。

掛け干し稲穂の漕ぎ落し

8月12日に刈り取りして掛け干しに掛けていた稲穂も、天気が良くて乾燥した(水分値で約24%ぐらい)ので、稲穂から機械で籾を漕ぎ落していく作業を行います。ここまでくると田んぼでの作業は、ほぼ最終作業になります。

 

 

稲漕ぎに大活躍の脱穀機械

我が家の稲漕ぎ機械自走式ハーベスターです。この機械も古いのですがよく働いてくれます。機械を長く使うには掃除やメンテナンスが大事ですね。1年に1回しか使わない機械なので使い終わったら念入りに全体を掃除して、エンジンオイルの交換点検、回転軸やチェーンへの油さし、ベルトの点検・交換などやっています。また、使い始める時も同様にやっています。

 

脱穀機械の仕様

7.5PSのクボタディーゼルエンジン搭載のハーベスターです。自走式なので掛け干しに沿って動かしながら漕ぐようになっています。やり方は、よく乾燥した掛け干しにかかっている稲穂の束を一つづつ機械に左から右に通していきます。 0.5秒に一束のペースで通していきますので、結構早い作業になります。

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稲漕ぎ機械の自走式ハーベスター

その後、機械によって籾とわらとごみに分別され(本当に良くできた機械です。)ごみは前方に吹き飛ばされ、稲穂から漕がれた籾は筒を通って手前の袋に入ってたまっていきます。袋には約30Kほどの籾が入りますので30kになったら新しい袋と入れ替えて漕ぎ落していきます。稲穂から籾を漕がれたわらは、右のほうに流れていきます。

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稲漕ぎ機械の自走式ハーベスター

 この作業を繰り返して、2反分の掛け干しを約3時間ぐらいかけて漕いでいきます。今日は、少し風あり前に噴き出すごみが風にあおられて顔に飛んできて作業がしづらかったです。

 

 稲漕ぎが終わってからの作業

漕ぎ終わったら籾を軽トラックで我が家の乾燥機まで運搬して、乾燥機に張り込んで(乾燥機に籾を入れると乾燥機の中の籾をためるスペースに籾をためること)いきます。

 

この籾の運搬も重労働の一つです。一袋の籾30k程度と言いますが実際計量してみるとほぼ満杯で33kは入っています。今回は全部で籾40袋ありましたのでこれを人力で軽トラックに一つ一つ載せていきます。最後は腕の力がはいらずへとへとでした。日頃の体力づくりも重要だなあ~て思いました。

我が家の”コシヒカリ”収穫作業

いよいよ我が家の”コシヒカリ”の収穫作業となりました。3月に荒代掻きと本代掻き、4月に田植えを行い8月まで栽培管理(水管理・雑草対策・病害虫観察と防除)と約6か月間の父とのコシヒカリ栽培が収穫を迎えました

 

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収穫するコシヒカリ

収穫作業手順

作業手順は、稲刈り機のバインダーで稲刈り結束をして、半日ほど天日乾燥し、掛け干し作業になります。また、準備作業として稲刈り機械のバインダーが田んぼに入って作業ができるよう、人力で田んぼの四隅を鎌で稲を刈ります。その後、バインダーを田んぼに入れて刈り取り作業の開始です。掛け干し作業も準備があり、掛け干し用の孟宗竹を載せる杭の設置を行います。今日はここまでの収穫作業になります。

 

我が家の働き者バインダーで稲刈りと結束

我が家のバインダーは、クボタ製で1条刈りの機械で、人が歩く程度の刈り取り束ねスピードです。一人が機械を操作してその機械について行くような感じです。この機械も相当古い機械でよく頑張ってくれました

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稲刈り機のバインダー

掛け干し作業

午前中に2反ほど刈り取りし、天気がいいのでそのまま夕方4時ぐらいまで天日乾燥して、掛け干し作業になります。掛け干し作業は、まず杭を三本田んぼに打ち込んで、三本の杭を束ねてくくります。三本の杭は重さがかかった時に耐えられるようにしています。この三本杭を7~9m間隔に作って、更にその間に二本杭を入れ込んでいき充分重さに耐えられるようにしていきます。ここをしっかりやらないと風で倒れたりするので、二度手間なったりします。最後に切ってきた孟宗竹を上にのせて完了です。

 

そして、この孟宗竹に稲の束を載せていって掛け干し作業は完了になります。この日はとっても天気が良かったので午前中に刈り取った稲がからからに乾燥したので掛け干し作業は楽でした。

 

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掛け干し風景

掛け干し作業の必要性 

この掛け干しというのは、刈り取ったばかりの籾(もみ)は水分が30%とかあります。この水分値だと、1年間食べる期間保存がきかないので籾を乾燥させるため(水分値を低くするため)自然乾燥できる掛け干しが普及したのだと思います。

 

それからこの掛け干しは、天気が良い日が続けば4~5日で稲穂を機械で漕ぎ落します。漕ぎ落した物がになります。更に籾を機械で玄米にして、玄米を白米にして私たちの食卓にでてくるのがごはんになります。

収穫間近な”コシヒカリ”の状況

収穫を待つ”コシヒカリ

今年は4月1日に田植えを行いましたが、後数日で収穫を迎えます。7月10日に予定の時期に出穂して日々熟していって米になります。米の花はあんまりご存知ではないと思いますのでご紹介しています。また、出穂がそろった状況の写真です。

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我が家の米の花
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出穂状況

収穫予定時期

収穫予定時期は、8月12日ぐらいになるかと思っています。お盆がありますが、農繁期なのでお盆休みも農家は1日ぐらいしか取れません。我が家の収穫方法は、バインダー(稲を刈り取って束にする農機具)で稲を刈り、それから籾を乾燥するため掛け干しを行います。結構コンバインでの収穫が普及していますが、我が家はまだまだこの収穫方法で行います。下の収穫を迎える我が家のコシヒカリ写真右上の茶色いのは赤とんぼです。

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収穫を迎える我が家のコシヒカリ

収穫時の苦労話

一番暑い最中に稲刈りと掛け干し作業重労働ですね。作業を手伝ってくれる人が多くいればなんとかやれますが本当に大変です。しかし、父たちの時代はバインダーもなく鎌で午前中稲を刈り、午後から刈った稲を束にするため稲わらで結束し、それから掛け干し作業を行っていたので1日にできる作業面積は少なくて、何日も収穫作業にかかっていたことを思うと今は少しは楽になったのかと思います。


後、天気が気になります。いつもこの時期になるとさっきまで晴天だった天気が急に雨が降ってくるような、とても不安定な天気の時期になります。一旦バインダー刈り取った稲を雨でぬらしたらよくないし、連日雨になるとバインダーがぬかるんで刈り取り作業もできなくなります。米作りだけじゃないですが、天候相手の仕事はなかなかむづかしいといつも思っています


また、掛け干し用の竹を切ってくる作業も行わなければなりません。掛け干しには孟宗竹を使いますが、数年するとこの竹も腐ってきて使えないので、使えなくなった分の竹の補充用として、自分の山に自然に植わってきた孟宗竹、7~9mの長さのものを毎年10本ほど切って、軽トラックで田んぼまで運んできます。これで一応今年のコシヒカリ収穫作業の準備が完了になります。

早期水稲”コシヒカリ”の管理状況です。

コシヒカリの生育状況

昨日は土曜日で仕事がお休みでしたので、田んぼの管理へと出かけました。生育状況や病害虫の観察をまず行い、「ん〜順調だ!」と自分に言い聞かせて満足しました。自己満足?いや~本当に生育はバッチリです。

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コシヒカリ生育状況

今日の作業

前日は天候が良くなかったのですが、天候が良かったのでまたもや雑草対策です。この雑草対策作業がなければいいのになあ~と思いながらやっています。いつもの背負い式草刈機で3時間ほど草払いを行いました。

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草刈作業

そしてその後、追肥作業(肥料を施すこと)を実施しました。JA(農業協同組合)の耕種基準では田植直後に活着肥えをやるようになっていますが、私の場合田植え直後は肥料分はやりません。その分を出穂予定時期から55日前に本格的に肥料を一回だけ施肥します。それが今日と言うことです。

私の米づくり

田植前の元肥については、JA推奨の肥料を反当たり40Kですが私は32k(基準の80%)施します。少し基準より少なめですね、それから前述したように出穂予定時期55日前に、肥料のオール10を反に20k施しています。このやり方は、井原豊氏の「への字稲作」に似た作り方になります。ポイントは、最初は少なめの肥料で根張を作り一番肥料が必要な時期に必要なだけやって、登熟期(稲穂が硬くなり熟すること)までに肥料分を使ってしまうやり方と私は理解してやっています。

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肥料散布

ただ、周りの農家の方たちはJAの耕種基準どうりで栽培されています。私がこんなやり方でお米の栽培をやっているとは誰も思っていないと思います。今日の作業はこれで終了しました。収穫まで、約3ヶ月これからも田んぼの管理頑張ります。


父は、出かけていて留守でした。帰ってから父に電話すると町内の温泉に行っていたみたいで元気そうでした。近頃よく町内の温泉に行くようになり、また友達もできたみたいで良かったなあと思っているところです。

今日は、父と早期水稲の手入れ

兼業農家の米づくり紹介

サラリーマンの私は、兼業で早期水稲を栽培しています。面積は約50a(5反)、品種はコシヒカリです。本業の仕事の疲れもありますが、85歳の父が守ってきた農地を荒らすわけにはいかないと思い休みごとに農業をやっています。この米づくりもきつい時もありますが、収穫を終えた時の一息はホットします。

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田植え後のコシヒカリ

今日の作業状況

85歳の父が脳梗塞を起こしながらも田んぼのことを気にしていることを考えると作業をやらずにいられません。そこで、今日は田んぼのまわり、いわゆる畦畔(あぜ)の草払いです。背負い式の草刈り機で平坦なあぜ、傾斜面の法面の雑草を刈り取っていきます。草の状況は、田植えを4月1日に行ったので、田植え前に草払いは1度行うので、そんなに大きくはなっていなかったです。

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草刈作業

今日使用した草刈り機が人の何倍の仕事をしますので助かります。昔はもっぱら鎌での草払いでしたので時間も相当かかっていました。また、この草刈り機は混合油を燃料にして動いていて、その燃料の調合も自分でやります。ガソリン50に対して2サイクルエンジンオイル1の割合、いわゆる50:1で調合して利用します。他の農家は、ガソリンスタンドから混合油を購入して使っておれるみたいです。買うより自分で作ったほうが少し安いのでそうしています。


ここで父の作業参加について周りの意見紹介です。2時間程度の草払いでしたが、父が私が刈った草を集める手伝いをします。近所の人たちは、まだ田んぼの”手伝いをやらせているの”と言われます。高齢の父を私がこき使っているとでも思われるのでしょうか?


でも、社協のケアマネジャーさんは、”少しぐらい好きなことを運動の目的でされた方が本人には良いんですよ”とアドバイスをいただきました。私も週に一回程度の運動と思うと絶対いいと思います。それと本人が一番やりたがっていることですから、私も今までどおり体調がいい間は手伝ってもらうつもりです。


まあ色々な意見もあるでしょうが。自分のことは自分で考えることとして、今日は田んぼの手入れを頑張りました。収穫まで後4か月父と米づくりに奮闘します。