秋耕の合間の野菜つくり~種まき・定植~
今回は、野菜つくりの種まきと定植の紹介です。
その前に、肥料の必要量を紹介します。ご存知の方はスルーして下さい。
必要な肥料の考え方
我が家の肥料の必要量は、作付予定の野菜の肥料の必要量から、我が家の畑の面積に応じた肥料の量を投入して作付けします。
肥料には、基肥や追肥と呼ばれるものがありますが、基肥は作付けする前に土に投入する肥料で、追肥は作物が作付けされ生育状況に応じて作物にあたえる肥料になります。
今回は、作付けする前に基肥として肥料をどれだけ土に投入するかの話です。私の母が野菜を作っていたころは目安でやっていたのだと思います。それでいて、立派な野菜ができていたので、たいしたもんだと思っています。
でも肥料は、作物に必要な量を適切にやるのがあたり前ですね。必要以上に肥料をやっても土壌に残り連作障害のもとになったり、生産コストの面でも無駄になります。
あくまでも我が家の肥料のあたえ方になりますが、10a当たりの野菜の元肥必要量を作付け面積換算してあたえます。
例)品目:ほうれん草(9月播き)
①施肥量(kg/10a当たり):N(窒素)10 P(リン酸)12 K(カリ)7
②栽培面積:家庭菜園50㎡
③面積換算:50㎡/1,000㎡(10aは、㎡にすると1,000㎡)
④必要施肥量:①(N10 P12 K7)×50㎡/1,000㎡=(N0.5 P0.6 K0.35)
になります。ただ、まだ正確にするには三要素(NPK)ごとの利用率なども加味して計算することになります。
また、完熟たい肥の投入も必要です。野菜の場合1~2t/10a当たり目安なので、面積換算で必要量を投入しましょう。
これで、必要な基肥の投入を行い耕起して畝づくりが完了です。
野菜の種まき
大根は、畝幅130㎝に株間20~25㎝で、私の場合点播きで一つの穴に4~5粒の播きます。大きくなるにつれて間引きを行い、最後は1本にします。
ほうれん草は、畝幅130㎝に株間10㎝で、ほうれん草も点播きして、一つの穴に10粒程度播きます。大きくなった株から順次収穫していきます。
春菊もほうれん草同様に種を播いていきますが、春菊の場合伸びた茎葉を切って収穫します。ほうれん草のように株から収穫しない野菜で、しばらくすると茎葉が再生しますので、その大きくなった茎葉を繰り返し収穫していきます。
野菜の定植
白菜は、無双を苗屋さんから購入して定植します。株間は、35㎝~45㎝を目安に定植します。長期間の収穫ができるので助かりますね。ただ、害虫に要注意です。
最後に
他にも、一文字(小ネギ)や水菜など順次定植していきます。美味し野菜ができるのを楽しみにしながら管理しています。
秋耕の合間に野菜作り~品種~
水稲の秋耕の最中ですが、秋冬野菜の作付も適期になっているので自給自足用の野菜作りを紹介します。といってもこれも小規模の自家菜園です。
作付する畑の様子
自宅の横にある畑で、見覚えのある時からの我が家の菜園畑です。面積は、30㎡程で春と秋の2回作付けを行います。春は、夏野菜のゴーヤ、かぼちゃ、なす、ピーマンなど少量多品目栽培です。私の生活の中の食の生産地として何十年と利用されてきた畑になります。狭い畑に色々つくっています。
作付けする畝は、130㎝幅にして、雑草対策と肥料の流亡のためマルチを貼ります。一番は雑草対策です。水稲の雑草対策が主体なので、こちらの雑草対策は出来るだけやらなくていいようにしています。雑草に困るときはマルチ栽培もおススメです。
私の秋冬野菜の主なもの
①大根
今の時期、九州地域で栽培が最も安定している大根、品種は青首大根の「耐病総太り」を播種します。耐病総太りは、耐病性が強く、早太りで特に「す入り」の遅い青首総太りです。根長が38㎝、根茎が8㎝程になります。
大根は、収穫時期が同じになると食べきれませんので種まきを少しづつずらして行うのがいいですね。私の場合は9月~10月の中旬まで3回ぐらいにわけて種まきを行います。収穫が年内から3月のとう立ちまで食べられます。長期間の収穫可能ですので興味のある方はお試しください。大根は煮物とすり大根で食べます。甘く美味しいですね。
②白菜
今が一番、作付けの多いのが白菜です。品種は「無双」生育が旺盛で多きものは4kとかになります。白菜は、苗を近くの苗屋さんから購入して定植します。
鍋物には欠かせない白菜、他に漬物など色々な料理に使います。
③ほうれん草
ほうれん草も9月下旬~11月上旬のすずしい気候と短日期(日が短くなる)を利用した栽培が最も容易な時期と言われています。が、今までの経験からほうれん草はなかなか栽培が難しい作物だと思います。今年はうまく栽培します。
品種は「アトラス」で、耐寒性があり株張がいいので気に入ってます。ほうれん草は、ベーコン炒めや卵とじやおひたしなどで食べています。
④春菊
春菊も我が家の冬野菜の主役です。春菊は草丈が25㎝ぐらいになったら、地際を3~4㎝残して刈り取ります。しばらくすると再生するので、何回でも収穫ができるのでとてもいい野菜ですね。品種は、「大葉春菊」で葉肉が厚く生育が早いです。白菜同様、鍋物に欠かせないやさいですね。
最後に
今回は、4つの品目を作付け予定です。雑草対策にマルチの利用や、それぞれの品種特性がお役に立てれば幸いです。次回は、播種と定植の状況をご紹介します。
九州の田舎の秋の花
田んぼの管理も一休みにして、私の地域に咲く秋の花を紹介します。少し図鑑でも調べてみたのですが、花の名称がわからないのがあってすいません。ご存知の方コメント下さい。
秋の花で有名な彼岸花
まずは今の時期彼岸花のお目見えの最中です。これは、白の彼岸花です。農道脇にぽつんと咲いています。
彼岸花の今と昔
これも赤色の彼岸花です。この彼岸花は、本来は水田の畦や法面によく育っていますが私の地域では、10年ほど前に圃場整備により昔の畦や法面をなくし、新しく成形されて水田が作られました。これで、とても効率の良い水稲栽培出来るようになりました。
そのため、新しく圃場が成形された時に昔の畦や法面にあった彼岸花は無くなったみたいです。この農道脇の彼岸花は、農家の方がよその地域から持ってきて移植されたものです。
昔の風景が再現されて心が和みます。ありがたいなあ~と感謝しています。ず~っと咲いていればいいのになあって思っています。
彼岸花の種類
これも農道脇に咲く白色の彼岸花です。昔は赤色の彼岸花だけでしたが、今は色々な色の彼岸花あるんですね。これも農家の方がよそから持ってこられて移植されたものです。 まだこれ以外の色の彼岸花もあるそうです。
名称不明の花
この花については、インターネットの植物図鑑で調べましたが、探しきれませんでした。水田の法面にポツンと咲いていて、きれいでした。なので、この部分の法面の草払いは花が落ちるまで延期です。
秋耕の状況
ようやく天気もよくなり、田んぼの状況を見たら乾いていたので今日は秋耕1回目を行います。
排水対策を改めて感じる!
私の田んぼの乾き状況は、トラクターで耕すのにはちょうど良い乾き状況です。しかし、隣の田んぼを見るとまだ水が溜まっています。これはどうしたの?
水が溜まっている隣の農家の田んぼの排水桝をのぞいて見ると、なんとまだ排水の蓋が締まっている状況です。これでは排水しないですね。私の場合、稲の刈り取り前から排水桝の蓋は全て取り除いて排水対策を行っています。
雨が降っても表面水は排水桝で外に流れていきますので、天気が良くなれば乾きも早いのです。これではいつ乾くのかわかりません。忙しい方なので、なかなかできないのでしょうかね。
改めて、土づくりのために、しっかり排水対策もやらないといけないと思いました。
秋耕前の田んぼでは二番穂が生育中
私の田んぼを見てみると二番穂が出穂しようとしています。雨が多かったので二番穂にとって条件は良かったでしょうね。
出穂した二番穂です。肥料もやらないので当然ながら一番の穂より小さく薄いですね。この二番穂を、秋耕をしないでそのままにしている、イノシシが食べに田んぼに入ってきます。イノシシは穀物類は大好物なんです。田んぼに入ってこないように餌場を作らないことが重要です。早く土にすき込んでしまいましょう。
昔の田んぼの耕し方
昔の田んぼの耕し方は役牛で耕していたそうですが、私が覚えてる限りの昔の田んぼの耕しは耕運機で、25年ぐらい前から乗用のトラクターになりました。
耕運機で耕したことがありますが、耕運機は耕運機について歩く耕し方で、スピードも遅く、耕す幅も狭く大変でしたね。
トラクターの出動
昨日から点検して出番を待っていた我が家のトラクターの出動です。クボタ製の20PSトラクターです。乗用のトラクターはいいですね。ハンドル操作とクラッチ操作が主で疲れません。
1回目の秋耕状況
田んぼまで家から3分程で着きます。早速、耕してみます。ン~順調です。
私たちの地域は、表土が浅く15cm程しかありません。できるだけ深耕した方が良いのですが、表土の下は礫混りの基盤のためあんまり深く耕すと石に当たり、トラクターにダメージをあたえます。
長年、表土分の深耕をやることで稲作ができてきたので、これはこれで良しとして行います。私の秋耕の深耕は、15cmです。
今日の秋耕の完了
今日は、面積17aの田んぼの秋耕を3時間半かけて行いました。今日は天気が良くて真夏のような天気でした。
なお、残りの面積が40aほどありますので、出来るだけ早く実施できるように進めていきます。
秋耕前の農機具の管理
ようやく台風も遠ざかりましたが、関東地方の被害が大きくびっくりしました。まだ、電気が来ていないところがあり、大変です。被害にあわれた方にはお見舞い申し上げます。
九州の大雨につづいて台風15号の被害、あらためて日本は災害列島だと感じました。いつ自分のところに災害がやってきてもおかしくない状況です。
秋耕前の農機具の管理
私の米づくりもやっと天気が良くなり秋耕の準備中です。秋耕といえばトラクターが大活躍します。このトラクターが順調に動くかが秋耕作業に大変影響します。
1)トラクターの点検
いざ点検しようと思いエンジンキーを”くいっと”回しても全く反応がありません。ん~と考えてみると、これはバッテリーが原因だ!と納得。
カバーをはずし、バッテリー液の有無を見てみると適量入っている。ん~経年劣化が頭をよぎる。4月の代掻きまでは、ばりばり動いたのですが6か月間エンジンもかけないでいたのもバッテリーあがりの原因にもなりますが、購入年月日までははっきり記憶にないですが、5年以上は経っているバッテリーです。
JAの農機具センターに持っていって、バッテリーの能力を計測してもらうことにしました。結果、バッテリー異常のランプついてこのバッテリーは使えないとのことでした。
じゃあ、新しいバッテリーを購入するしかないので同等のバッテリーを購入しました。早速取り付けて、エンジンキーで始動を行うとブ~ンとエンジンがかかってくれました。やっぱり原因はバッテリーの経年劣化でした。
この後に、エンジンオイルの汚れや入っている量の点検・冷却水の量の点検・ロータリー爪の劣化状況とネジのゆるみ等を点検しました。バッテリー以外は問題ありませんでした。これで田んぼの乾きぐあいをみて、秋耕を実施します。
2)草刈り機の管理
いつも使っている草刈り機のとってが微妙に使いにくいので少し移動することにしました。
この草刈り機も10年ぐらい経っているのですが、とっても使いやすく気に入ってます。
メーカーは、STIHLです。STHIL製のチェンソーをいつも購入するお店から買ったもので軽量で、エンジンもよく始動します。おすすめですよ!
しかし、ネジの部分がサビていてなかなか動かないのでクレ5-56でサビを溶かしてネジを動かして調整しました。
これでトラクターと草刈り機の整備終了です。
九州は大雨です。と秋耕の準備
テレビやニュースでご存じのとおり九州地方は大雨です。特に九州北部の被災者の皆様にはお見舞い申し上げます。
これ以上被害が拡大しないことを祈るだけです。
秋耕(土づくり)の準備
私の米づくりもいつもであれば秋耕(稲を収穫したその後に田んぼを耕ことで、稲株のすき込みや土を反すことで土づくりになる作業と私は思っています。)を完了しているところですがこの雨で手付かずのままです。
秋耕の理由(土づくりと違った理由)
また、この秋耕は他にも重要な意味があります。私の地域は、水田を両方から囲む山間部で有害鳥獣の宝庫です。タヌキ・イノシシ・サギ等がいます。特にイノシシ被害は毎年頭が痛い話です。このイノシシは、雑食で何でも食べるような勢いです。水稲や果物等は大好物で今年も他の農家の田んぼに侵入していました。
それと私の地域は、みかんや柿を栽培していますが、この果樹園にも侵入して盗食するのです。また、果樹の根元へ肥料を散布すると美味しいにおいでもするのでしょうか、そこの根元を掘り起こし、樹木へダメージを与えます。
少し脱線しましたが、水稲も稲刈り後しばらくするとひこばえ(稲刈りをした後の株に再生した稲である。二番穂とも呼ばれる。稲刈り後にそのままにしていると再び穂がでる。)が生えてきて、その後稲穂になります。これをイノシシが狙って山から下りてきます。いわゆるイノシシの餌付けとなり、ここにくれば餌があるんだと学習し水田に侵入し被害をもたらします。
そのことからも、稲の収穫後はすみやかに秋耕をして、稲株をすき込んでしまうようにしています。これは地域全体で取り組むことで効果があると思います。
しかしながら今の秋雨で水田に入れない状況です。
雨で秋耕ができないのでいつもの草刈作業
その他の作業を今日はやっています。相も変わらず、雑草は勢いよく育っていますので畦畔や水路周りの草刈作業です。背負い式の草刈り機で畦畔や水路周りの草を刈って、刈り取った草をレイキで集めて処理します。この背負い式の草刈り機は、斜面の草払いにはとっても使いやすく効率がいいです。この草刈り機も10年以上使っています。
ほっとする田んぼに咲く秋の花
畦畔の草を刈っていたら、花が咲いていました。自然に生えてきたものでどこから種はきたんでしょうか。ちょっとほっこりです。
すいませんが、花の名前はわかりません。
2019年も”しっかり米づくり”で豊作でした。
我が家の早期水稲”コシヒカリ”豊作でした。
我が家の2019年産早期水稲”コシヒカリ”は、8月9日にコンバインによる収穫作業を委託して行い1日で収穫作業は終了し、JAのライスセンターに持ち込んで乾燥、籾摺りして8月13日に検査を受けて、結果1等米でした。 この検査結果がわかるまではちょっと不安な面もありますが、1等米の結果を聞くと6か月間の苦労もふっとんでしまいます。
1等米玄米ですが、きれいにそろっていて美味しいお米です。
2019年産の早期水稲”コシヒカリ”栽培環境
今年は梅雨入りが6月26日(平年だと6月5日)で遅く、梅雨明けはほぼ例年どおりの7月24日でした。結果論になりますが早期水稲の栽培には適していた天候だったと思います。”と言うのも”私の地域全体がカメムシの被害も少なく、JA出荷米の検査結果も例年より良かったと聞いたからです。
2019年産の早期水稲”コシヒカリ”は、当地域では豊作でした。良かった良かったです。
しかし、農作物の栽培に大きく影響する天候は、時には甚大な被害をもたらします。大雨の被害では土砂の水田への流出による収穫できない状況や私は九州なので例年夏発生の台風が被害をもたらすことがあります。
収穫間近な稲穂は毎日実っていくため穂の重さで頭の方が垂れてきます。(実るほど頭を垂れる稲穂かな)この時期に台風が接近するとほぼほぼ稲が倒れてしまいます。倒れると後の管理がとても大変となります。ですから天候とのつきあいはどうしても避けて通れませんね。
また、出穂時期から中熟期に猛暑が続くと未成熟となり、白い玄米が多くなり品質の低下につながります。1等米には無理です。
2019年産我が家の保有米
JAに出荷した残りは当然保有米として保存して1年間利用します。30kの玄米で20袋を今年は保有米として保存します。母と叔母、私たち夫婦の4人暮らしで20袋の保有米は多いですが、そのうちの幾つかは兄弟にやったり、友人に販売したりするので1年分として丁度いい量になります。
以前は、籾の状態で保存していましたが地球温暖化の影響もあるのか、籾につく害虫が良く発生しそれを上手く駆除できなくて籾を食べられたりしました。そのことから心配がないように籾を玄米にして保存しています。
保存する器具も今でも多くの農家で普及していますが、お米専用の冷蔵庫に保存します。我が家の冷蔵庫は、30kの玄米が28個入るものです。これで、「一年中定温・定湿の管理が出来てほぼ新米の時と同じ品質が保たれるんです。」と営業マンは言っていました。
実際には、害虫からの被害は全くありませんし、品質・うま味も変化がないので保存用の冷蔵庫としては一応いい品物だと思っているところです。